ふふ箱根の記録 ふふ箱根 レビュー
ふふ箱根は全室温泉内風呂付きというのがウリの一つだと見受けられた。
確かに内風呂付きの宿はたくさんあるがよく読んでみると温泉ではないところってたくさんあるので、ちゃんと温泉の内風呂なのはすごい。今回ふふ箱根を選んだ一番の決め手もここだった。
宿は食事と酒がやはり風呂と並んで最高の楽しみだと個人的に思ってるんだけど、年々歳を重ねて、そこそこ飲んだ後に大浴場に行くってのが辛くなってきていたので、客室で温泉が楽しめるっていうのはとてもありがたい。
ふふ箱根は硫黄泉で、客室のお湯もちゃんと硫黄の匂いがした。
部屋にはミニバーがあり、冷蔵庫の中身は写真のとおり。バーの写真の右奥に料金表が見えるけど、冷蔵庫の中の瓶ビールとトニックウォーター、ミネラルウォーター、みかんジュース、炭酸水、ポット?に入ったお茶は無料。
このお茶、無料で何度でもおかわりができるんだけど、すごいおいしくて何度かおかわりした。このお茶は多分チェックインの時に待合で出されるお茶と同じお茶だと思う。
聞いたところ、オリジナルブランドティーなんだけど一般販売も考えていなくはないとか。
一般販売されたら買いたい。
上記のお茶やら何やら必要なものがあれば、フロントへ電話というのがよくあると思うんだけど、ここ、ふふ箱根にはバトラーというのがいて、そのバトラーデスクというところに電話をする。
バトラーってのは、海外のホテルではよくいるんだけど、その部屋専属の何から何までやってくれる人(この説明合ってんのかな)。
昔バリでバトラー付きのホテルに泊まった時、バトラーは大体男性で(女性はいなかったかもしれんな)、体格のいい強そうな、用心棒のような人たちをずらりと揃えてるなという印象を受けたが、なぜかその海外の例に沿ったのかわからんが、不思議とふふ箱根のバトラーもそのような外見の人が揃えられていてそういうもんなのかなとふと思った。
部屋に着くと、バトラーが料理の説明をしてくれるんですね。
ふふ箱根のウリの一つは、ご飯のメニュー(普通の宿でいうところの強肴にあたるあたりの食事かな)を、いくつかあるメニューの中から3つ選ぶスタイルであること(とお見受けしている)。
確か14種類から3種類とかだったかな。
写真見ればわかるんだけど。
そのうち3種類の黒毛和牛を使ったメニューとかはプラス3〜4000円必要。
これはちょっと頼まなかったわ…
この食事のスタイルについての説明を部屋で受け、部屋の玄関横についてる部屋の内側からも部屋の外側からも開けられるボックスに入れておくとバトラーが取りに来てくれて、ご飯が注文できるという仕組み。
このボックスは多分もちろん外からは鍵がかかってるのだと思う。
上記おかわりのできるお茶も、電話でバトラーデスクに頼むとこのボックスに入れておいてくれる。
ふふ箱根では、食事以外の全ての行為がこんな感じで他人とほぼ全く接触しないで行えるので、コロナの時代とかにはいいのかもしれん、まあそうでなくてもプライバシーを重視する人には重宝される宿かなという気がした。
でもこの後紹介するが、食事は完全に食堂でみんなで一緒スタイルで、なんというか、和食居酒屋にかなりイメージが近い。
というか、まじで都内の和食居酒屋って感じなんだ。
さっき部屋で見たのと同じ食事メニュー。
これは前菜。
ホタルイカのミルク浸し
水タコの酢味噌和え
グリーンピースで作ったソースに帆立を和えたものとタラの芽の天ぷら黄身がけ
胡麻豆腐
百合根を蒸したものにレーズンを合わせたもの
上に上げた写真のお品書きに正式名称は載ってるんだけど、まあこんな感じ。
皿に乗せてアップで撮った写真があった。
おいしかった。
縞鯵の刺身と初鰹のたたきのちり酢和え。
これはおいしかった。ちり酢と合わせる鰹は自分でも真似できるなと参考になったし、添えてある野菜のソテーも美味しかった。
刺身の皿に野菜のソテーを添えてるの見たことなかった、けど美味しかったので新たな発見という感じであった。
鰆のおかき焼き白ワインソース添え。
おかき焼きっていうくらいなので、なんか煎餅を砕いたようなものがまぶしてあった。
食感を良くする効果とか、香ばしくする効果があるのかもしれないが、別に大しておかきがないとダメってものでもないように思えた。
白ワインソースは美味しくて、ホワイトソースみたいな味わいだった。
鰆はもう少し厚めに切ってあっても良かったと思う。
次は豚のソテー マスタードソースとベリーソース添え。
これは美味しくて、肉が二かけあるんだけどそのうち一かけは脂身の多い肉で、その脂身の多い方を酸味のあるベリーソースと合わせていてそれがおいしかった。
サーブしてくれた人も、「これはとても人気で一日60食出ることもあり、その日の分がなくなってしまうこともあるんですよ」などと説明してくれた。
確かにとても美味しかったんだけど、そのサーブしてくれた人の説明が「とても美味しくて人気」みたいな言い方をしていたのだが、この豚のメニューが人気なのは実際は選べる14種類のメニューにいわゆる肉料理がこれしかないから必然的に人気なのだと思う。
鶏も豚も牛も全て、肉料理はとにかくこの豚のソテーしか選択肢がなく、あるのは3〜4000円が追加でかかる追加料金メニューだけ(そちらには黒毛和牛とかある)。
ふふ箱根はまだオープンして二ヶ月半くらいであることを考えると、この豚のソテーの味を知っていてこれをリピートでまた食べたい(つまりこれが美味しいと知っているから注文する)人はとても少ないと思うので、美味しいがゆえに人気という原因結果ではなく肉料理がこれしかないから人気という因果関係ではないかなと思った。
小鍋という選択肢がメニューにあり、小鍋も3種類種類があったのだが、私が選んだのはこの蛤とトマトとレタスの小鍋。
名前からあっさりしたものを想像していたが、スープがオマール海老のビスクみたいな味でとても濃厚で美味い。
スープは最後の一滴まで全て飲み干しました。
石焼の器に入っていて最後まで冷めないのもよい。
ちなみに一緒に行った母はマグロのカマのスープにしていてこちらはマグロの出汁がよく出た透き通ったスープで、素材の味を生かした感じの味わいでした。
さらにちなむと母が選んだ品は他に3種の握りと豚のソテー。私とメニューが違うので写真撮っておけばよかったな。
3種の握りは穴子、金目鯛、中トロでした。
締めのご飯は、木の芽と筍と鶏の炊き込みご飯。これもおいしかった。
隣の席の人たちが食べきれなかったご飯をおにぎりにしてもらっていた。
おにぎりオッケーな宿って珍しいというか初めて見たので驚き。
それができるならうちもやって貰えばよかったな…
最後はデザート。
そら豆のムース。これも美味しかった。
そら豆なのでムース部分は甘すぎず、下に敷いたカスタードソースで甘みを加えている感じ。
上のゼリー部分はトマトのゼリーになっていて、トマトの出汁がしっかり出ている。
大変美味しゅうございました…
なんというか、全体的に食事は多分高価な食材とかは使わずコストが抑えられていて、その代わり工夫して美味しく調理するというスタンスなんだなというのが全体的に感じられる料理でした。
部屋に戻ってから部屋のお風呂にゆっくり浸かって、2230くらいにはもう疲れて眠くて眠くて寝ました。
疲れてってか、疲れが癒やされて眠れたみたいな感じだったんだろか。
翌日朝ご飯
写真3枚目の奥に写っているのは、とろろとマグロの漬けです。
あとカレーが出てくる。これで2人分。
ご飯は昨晩と同じ土鍋に炊き立ての白ごはんを持ってきてくれる。
写真二枚目のご飯のお供のあたりがどれも美味しかったです。
ふふ箱根は、大浴場に小さい仏壇に備えるサイズのビールを無料で飲み放題で置いていて、それもウリなんだと思うが、わたしはもう既に酒が飲めなくなっていたので全くその恩恵は受けなかった。
ふふ箱根の一人当たりの値段と部屋と料理と上記のようなサービス(かなり前の方に書いてる部屋のミニバーの無料で置いてある飲み物も結構いい感じなのだ)を総合的に勘案すると、料金のほとんどは部屋代なんだろうな。
あとはやっぱ食事以外は外に出なくていいのでプライバシーを求める人にもいいかもしれないが、部屋食がない上に一同を一部屋に会させるスタイルなので、食事の時点でプライバシーはゼロになるんだけど、そこさえ気にならないなら(一応和食居酒屋的な個室もあるのでそういうのを始めっから指定するとかでなんとかするとか)、まあ誰とも会いたくない人にもいいかもしれない。
これで部屋食が可能になったらまじプライバシーがすごく守られる宿になるのでそういう方面ですごく重宝されそうだと思う。
働いている皆さんはとても感じが良く、中には気持ちよく過ごしてもらおうと本当によく気を遣ってくれてるんだなというのがひしひし伝わってくる方もいて、ありがたいなと感じた。
あとそう、大事なこと、
ここは、温泉は加水加温循環濾過です。
箱根や湯河原、熱海は源泉掛け流しの宿はたくさんあるんで、そこにこだわる人にはもっといい宿が他にあると思います。
ふふ箱根については、以上です。